リスキリングを始めたいけどどんなことにチャレンジしたら良いか分からない、ということはありませんか? この記事では初心者向けに「プロジェクトマネジメントって何?」を簡単に解説し関連する学習も紹介しています。このサイトの記事をいくつか読むと自分にもできそうな何かを見つけることができるかもしれません。
1 プロジェクトマネジメントでは何をするのか
システム開発のプロジェクトを始めることになったら考えておかなければならないことがいくつかあります。特にプロジェクトマネージャーになった場合には、プロジェクトのゴールに向かって何をマネジメントすべきか理解して、計画・実行・管理していかなければなりません。システム開発にはプロジェクトを進めるためのフレームワークがあるので自社に最適化して活用していくことをお勧めします。この記事では、プロジェクトを進めるにあたって考えておかなければならないマネジメント項目をフレームワークから9つ紹介します。
2 フレームワーク
マネジメントのフレームワークとしてよく使われる項目として9つ挙げます。9つは多いと感じますが、それぞれが重要な項目であり、これらを意識しておかないと計画通りにプロジェクトを進めることができません。仮にプロジェクトに変更や遅れが生じた場合には、問題となった原因を速やかに分析してこれに対応していく柔軟性が必要になります。ちょっと大変ですがこれらのマネジメントをスキルとして身につけてしまえば、システム以外のプロジェクトでも活用することができます。
2-1 スコープマネジメント
プロジェクトは初めにゴールを定め、これに向かって計画を立てて実行していきます。この際にプロジェクトが対象とする範囲(スコープ)を明確にしておきます。プロジェクトの対象範囲を明確にしておかないと何かを決定する際の判断基準があいまいになるため、決めることが決められなかったり、計画外のタスクを認めざるを得なかったり、とスケジュールやコストに影響を与えてしまうことになります。
2-2 スケジュールマネジメント
プロジェクトのゴールを決めたら逆算してスケジュールを立てます。その際に、いつまでに何を終えておかなければならないか目標としてマイルストーンを決めます。マイルストーンを決めたらマイルストーンまでのタスクを整理して人的リソースを勘案しながら詳細なスケジュールを立てていきます。タスクについては何をもって完了とするか明確にする判断基準を作成しておくと良いでしょう。
2-3 コストマネジメント
プロジェクトのゴールまでにかかるコストを計算して社内で承認を得ます。ここでいうコストには支出する経費だけでなくプロジェクトメンバーの人件費も含みます。プロジェクトがスタートしたら、承認された予算の範囲内でコストを管理していきます。想定外の事情によりタスクの追加があったりスケジュールが変更になったりすると追加的なコストが必要になったりします。こういった場合に備えて、予備的なコストを計上しておくことも良いでしょう。
2-4 品質マネジメント
プロジェクトで成果物を出しても品質が悪ければ成果物とはなりません。あらかじめ成果物として品質をクリアするための合格基準を明確にしておき、プロジェクトのメンバー間で共有しておく必要があります。テストを繰り返して合格基準をクリアできれば品質を確保できたということになります。テストする際にも、どのようなテストをしたら品質をクリアしたといえるのかテスト計画を作成しておくことも良いでしょう。
2-5 ステークホルダーマネジメント
ステークホルダーはプロジェクトに関係する者全員です。プロジェクトに直接関わる者だけでなく、意思決定をする経営者やシステムを実際に使う現場のユーザーなども含みます。このため、あらかじめステークホルダーを洗い出し、ステークホルダーごとにどのような利害関係があるか整理しておきます。ここを明確にしたらステークホルダーごとにどのようにコミュニケーションをとったら良いか計画しておくと良いでしょう。
2-6 リソースマネジメント
プロジェクトに必要な人員を確保します。プロジェクトの進み具合によって必要なスキルや人数が違いますので、必要なときに必要な人員を投入できるように準備しておく必要があります。自社の人員で足りない場合には、社外から人員を確保することもあるでしょう。ここで必要な人員を確保できないとスケジュールを遅延させてしまうことになりますし、逆に人員を確保していてもスケジュールが遅延していれば余剰人員となってしまいます。このため、適切な人員を割り当てられるようにプロジェクト全体をマネジメントしなければなりません。
2-7 リスクマネジメント
プロジェクトの期間が長くなったり規模が大きくなったりすればリスクの発生も高くなってきます。プロジェクトではあらかじめ想定されるリスクを洗い出し対策をとっておきましょう。それでも想定していないリスクが発生しますのでリスクが発生した場合にどのような判断をするか基準を作っておくと良いでしょう。リスクに対する対策としては、回避or軽減or許容です。リスクをすべて回避することはできないので、軽減あるいは許容することも必要になります。
2-8 調達マネジメント
プロジェクトの進捗に応じて必要なものを計画して調達します。システム開発でサーバが必要であればサーバを調達する必要があります。サーバにはこれまで1か月程度で調達できたものでも世界的な半導体不足といった事情の下では2~3か月以上かかることがあります。サーバが準備できなかったためにスケジュールが遅延した、とならないように調達が必要なものはあらかじめ納期を確認しておくと良いでしょう。
2-9 コミュニケーションマネジメント
これまで説明してきたマネジメントを実行していく上ではすべて円滑なコミュニケーションが必要になります。コミュニケーションが適切にできていればあまり大きな失敗を起こすことはないでしょう。メンバー間で共通認識を持ち、ステークホルダーとの間ではステークホルダーの意向をよく確認しておくこともプロジェクトを円滑に進めていくうえで必要になります。
3 おすすめの学習
システム開発に関わるプロジェクトマネジメントとして、独立行政法人情報処理推進機構がプロジェクトマネージャ試験を実施していますが、難易度が高いため、比較的学習しやすい次の二つをご紹介します。比較的学習しやすい資格を紹介しますので、これだと思うのがあればチャレンジしてみましょう。
3-1 ITパスポート試験
経済産業省が認定する国家試験で、独立行政法人情報処理推進機構が試験を実施しています。プロジェクトマネジメントのほか、IT全般に関する基礎的な知識を体系的に学ぶことができます。
3-2 基本情報技術者試験
経済産業省が認定する国家試験で、独立行政法人情報処理推進機構が試験を実施しています。プロジェクトマネジメントのほか、情報処理に関する基本的な知識を体系的に学習することができます。
記事は以上です。
いかがだったでしょうか? ほかの記事も読んでみてこれだ!と思う資格を見つけてチャレンジしてみてください。